「トロ」って、トロール漁法とマグロのトロから、なんとなく魚を詰める箱と思っていましたが、マグロは関係なくて、やはり漁法から来ていたのですね。近い業界にいるのに灯台下暗しでした(苦笑)。
ところで、その俗にいうトロ箱ですが、ホームセンターにいくと様々なプロポーションのものが売られています。三角や四角というわけではありませんが、箱の縦横高さの関係が実にさまざまです。なかでも、真四角のものにインスピレーションを掻き立てられ、購入してみました。
どんな興味からかというと、二段重ねにすると、いわゆる底面潅水の栽培装置が簡単に自作できるように思ったからです。何しろ、小型のハンダゴテがあれば、穴あけも自由ですから。
さっそく作ったのが下の写真です。上の箱には土と苗を、下の箱には液肥を入れます。上下は、不織布でつながれていて、下の箱の液肥が毛管現象で徐々に上の箱に供給される仕組みです。上下の箱は簡単に分離出来るので、水分の補給も簡単です。上の箱に大量の雨水などが入ったときは、下の液肥に混ざらないで排水できるようにしてあります。
写真では上の箱に特殊な成形土壌を入れてありますが、これは毛管現象がうまく機能するかどうか確認するためのものです。下の箱に水道水を入れて24時間程度でほぼ、成形土壌が湿潤してきたので、液肥の吸い上げは問題ないようです。
成形土壌には指先ほどの凹みがあり、通常はここに種子を蒔いて発芽させますが、いまは真夏なので、発芽温度が30度前後の品種でないと発芽はむずかしそうです。この季節、実際にこの「底面潅水式トロ箱栽培キット」を試すには、苗を買ってくるしかなさそうです。
さあ、ホームセンターへ行こう!(笑)