庭作りを思いつく前から除草のために鍬を持っていました。はじめはその鍬で庭を掘り下げはじめたのですが、除草用の引き鍬のため、硬い地面を掘るのは大変でした。その様子を見ていた次男が、初任給のお祝いに金象印の鍬を新調してくれました。ちょっと小ぶりですが金属部分が厚く頑丈な打ち鍬です。赤地に金の象をあしらったラベルがまぶしい(^^)。
その後、地面を掘る作業に何日、いや何ヶ月を要したか忘れましたが、体感的には全行程一年間のうち、半分は穴を掘っていたのではないかと思うほどです。はじめのころは、手は豆だらけになり筋肉痛も残り、作業は確かに大変でした。それでも、作業の跡が成果として見えはじめると、なんともいえない充実感、快感におそわれますね。掘った地面を見やりつつ汗を拭き、しみじみと農耕民族の血を引いているなあと思ったり(笑)。そして、風呂上がりの抜群に美味しいビール。
庭を掘りながら小さな発見もありました。私の家はもともと中古住宅で購入し、20年近く住んだあと建て替えて新築したものです。掘り返していると土のなかから、その20年間の家族の思い出が出土するのです。鉛筆、キンケシ、ビー玉、BB弾、フィギュアなどなど。いまはもうその多くを廃棄してしまいましたが、ビー玉だけは水鉢のなかでいまも家族の記憶を止めています。