サスペンションを痛めながら運んだ石をどうするか? ま、取り合えず地面に並べてみます。「遊び」編で思い描いたように配置して二階から眺める。これはなかなか楽しい。色鉛筆のスケッチの実物が眼下に展開するわけですから。
配置が決まったら地面を掘り、小石なんかを叩き込んだ上に接着剤のモルタルを流し、ミカゲ石を敷いていきます。感覚的には、石盤に小石で凸凹を付けた石の根を地面に食い込ませて固定するような作業とでもいえばいいのかな。
石を空間的に配置する場合、こうして石を敷いていけば済みますが、問題は石が際にくるときや、複数の石で面を構成する場合の合わせです。何が問題かというと、端が合わなくなるのです。何しろ基本寸法は30センチですから、合わせる相手に突起があるとこまります。
私の庭の場合、この問題に悩まされたのが階段です。階段の部分は、デッキ、濡れ縁、コンクリートなどの要素が組み合わさっていて、30センチで割り切れないのです。
写真は現在の階段ですが、一段目の右端と三段目の左端が基本寸法と異なります。とくに、後者の石の端には雨樋があります。結果からいえば、写真のように石を切ればいいのですが、当時は自分で石を切るという発想がなく、クルマに石を積んで石材屋さんに行く予定でした。
そんなある日、先駆者に電話をしたことで状況が一変。
「石を切るのに困っていて」
「へ〜、石? 冷蔵庫くらいあるとたいへんかなあ・・・」
「れ、冷蔵庫って、6センチほどのミカゲ」
「そんなん、ディスクで切れる」
とのご託宣。おまけに、「貸したげるわ」。30分後に扁平のレガシィの助手席から現れたのは、ホームセンターで見かけた普通の工具。「え、これで?」と思いましたね。しかし、いや〜、立派に切れますね。すばらしい。石材屋に駆け込もうとした難易度はなんだったのか(^^;)。あのまま石材屋さんを訪ねていったら、どうなっていたんでしょうね(笑)。
右下の写真は、石段の蹴込みとか蹴下げとかいわれる部分です。バラス側はうまくできたのですが、石段の側は、いつのまにか蹴込みがなくなっています。素人らしい計算間違いです(笑)。